境界確定測量で、隣地の軒やブロック塀などが依頼地側へ越境していることが分かり、隣地所有者へ覚書の説明をすると、「越境物の覚書って何?境界はどうなるの?」という質問がよく出てくるのではないでしょうか。
この質問への説明でポイントになるのは下記のポイントです。
- すぐに撤去を請求するためだけの書類ではない(撤去を約束する場合もあります)
- 確定測量で同意した境界を前提とし、越境している事実を確認する
- 将来のリフォーム・建て替えの際に越境を解消する
今回は、この「越境物の覚書って何?境界はどうなるの?」という疑問から、「境界の位置はそのままに、越境の事実と将来の取扱いを確認する覚書である」という説明までを一枚にまとめたAI生成イラストのサンプルと、ChatGPTにそのまま貼り付けられるコピペ用の画像生成プロンプトを紹介します。
まずは完成例をご覧ください。短いプロンプトも用意しているため、画像生成を試したことがない方でも、そのままコピーして試せます。

※業務で使用される場合は後半に記載されている「画像生成用プロンプト」を使い、ご自身で作成した画像をご利用ください。
図面、境界標、測量機器、文字などに誤りが含まれる可能性があるため、公開・使用前に必ず生成内容を確認してください。
このイラストで説明できること
隣地所有者へ覚書の説明をするときは、次のような質問が出やすくなります。
- 「越境物の覚書って、何を確認する書類?」
- 「覚書に署名すると、境界の位置が変わりますか?」
- 「今すぐ軒やブロック塀を撤去する必要がある?」
- 「『将来の工事時に解消する』とは、どういう意味ですか?」
このイラストでは、こうした疑問をそのまま受け止めたうえで、現在の境界位置について確認し、その境界線を越えている構造物の範囲と、将来の工事時にどう解消するかを覚書で確認するという説明につなげます。
構成は、左に現在の越境状態、中央に覚書で確認する3項目、右に将来の工事時の解消イメージを配置する形です。
このイラストで最も伝えたいのは、覚書は境界を動かす書類ではなく、現在の境界位置と越境の事実を確認し、将来の取扱いを記録する書類だという点です。
まずは短いプロンプトで作ってみる
次のプロンプトをコピーして、ChatGPTのチャット欄に貼り付けてください。
まず試してみたい方向けに、指示を必要最小限にまとめています。
作成手順
- 上の「プロンプトをコピーする」を押す。
- ChatGPTのチャット欄へ貼り付け、画像を生成する。
- 文字や構図に誤りがあれば、修正用プロンプトを追加する。
- 公開・使用前に生成された文字・構図・内容を確認する。
依頼地用(依頼者用)の図を作る場合は、説明相手だけを差し替えるのではなく、土地の表示、質問文、吹き出しの主語まで一緒に調整すると分かりやすくなります。
たとえば、隣地所有者向けでは「隣地」「依頼地」としていた表示を、依頼者向けでは「依頼地」「隣地」にしたうえで、質問文も「隣地から越境しているものが見つかった場合、どう対応するのですか?」のように、依頼者が抱く疑問へ合わせて作り替えると整理しやすくなります。
構成や表現まで指定する詳細版プロンプト
説明相手、土地表示、境界線と構造物の位置関係、下段の見せ方まで細かく指定したい場合は、次の詳細版を使用してください。
詳細版プロンプトを表示する
依頼地用(依頼者用)を作る場合は、単に「隣地所有者」を「依頼者」に置き換えるだけでは不十分です。
画像内の土地表示、吹き出し、質問文、強調したい結論まで、依頼者が知りたい内容に合わせて調整します。
特に、隣地所有者向けでは「越境物の覚書って何?」が入口ですが、依頼者向けでは「越境が見つかったときは、どう整理するのか」「覚書を取ると何が確認できるのか」が入口になりやすいため、その違いまでプロンプトに書いておくと、説明相手に合った図になりやすくなります。
この辺りは、現在のプロンプトをChatGPTに貼り付けて、「この画像生成プロンプトを依頼地の地主さん向けに書き換えて」と指示した方がスムーズになります。
文字や構図に誤りがある場合の修正用プロンプト
AI生成画像では、説明相手が分かりにくくなったり、境界線と建物・塀の位置関係が不自然になったり、不要な比較イラストが入る場合があります。
元のデザインを残して問題箇所だけを直したい場合は、次のように追加で指示してください。
AI生成画像を使用する前の確認ポイント
画像生成AIは、説明相手の視点が混ざったり、境界線と構造物の位置関係を不自然に描いたりすることがあります。説明用イラストとして使用する前に、次の点を確認します。
- 隣地所有者向けの図として、土地の表示や吹き出しが一貫しているか
- 境界線、建物外壁、ブロック塀の位置関係が不自然でないか
- 越境しているのが、軒やブロック塀の一部であることが一目で分かるか
- 「境界は変わりません」の欄に、かえって誤解を招く比較イラストが入っていないか
- 日本語の誤字や、意味の通らない文字が入っていないか
- 実在する氏名、住所、地番、現場資料等を入力していないか
今回のポイント
今回のイラストでは、実際の質問文である「越境物の覚書って何?境界はどうなるの?」をそのまま入口にしています。
隣地所有者向けの図であることが分かるように、土地の表示は「隣地」「依頼地」で統一し、依頼地側へ「あなたの土地」のような表現を入れない構成にしています。
また、左側の越境図では、建物・塀・境界の位置関係を平行に整理し、下段の「境界は変わりません」は比較イラストを使わず、文章で端的に伝える形にしています。
依頼地用(依頼者用)へ展開したい場合は、説明相手に合わせて土地表示、質問文、吹き出しの主語まで調整してください。まずは短いプロンプトで生成し、構成まで細かく指定したいときは詳細版を、視点の混在や位置関係の不自然さを直したいときは修正用プロンプトを使うと整理しやすくなります。
※掲載画像はAI生成サンプルであり、画像自体は配布していません。
※実在する氏名、住所、地番、現場写真、図面等を無加工のまま画像生成AIへ入力しないでください
おまけ(画像生成失敗例)
画像生成はガチャ要素が多く、ぱっと見ではよくできていても変な画像がありますので、チェックが必要です。
おまけとして、私が作成した時に失敗したものをご紹介します。
説明で渡してしまうと混乱の元になるので、絶対に使用しないでください。
越境していない

この画像は、右側の「将来の工事時」は越境が解消しているし・・・と思いましたが、
「現在の状態」をよく見ると、越境が無い!
何を覚書するんだろう、という画像です。
奥でもう一度越境してる?

こちらはそこまで「ミス」ではありませんが、2つの建物の間の境界線が斜めに入っています。
実際、こういったケースもあるにはありますが、「将来の工事時」にこの状態になっていると、奥でもう一度越境が発生しているのではないかと心配です。
画像生成は万全ではありませんので、実際に使う画像はしっかり人間の目でチェックしてください!